2018/11/29
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撃沈のしまだ大井川、リベンジの大田原(鈴木) |
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10月28日、今シーズン初のフルマラソンとなるしまだ大井川であったが、アクシデントに見舞われてしまった。 スタートしてから、周囲のペースに巻き込まれ、少し早いと感じるペースであったが、苦しい状態ではなかったのでそのまま継続した。5km、10kmでペースを確認したが、キロ4分50秒ぐらいで、サブ3.5を十分に狙える感じであった。 これは、20kmまでの記録であるが、ほとんどイーブンペースでこのまま行けばサブ3.5は楽勝である。 最初は、20kmぐらいまでで後はキロ5分に落とそうと思っていたが、折り返しを過ぎても集中力が切れずに、同じペースを維持することができたので、行けるところまで行こうと考えた。25kmを過ぎても順調で、30kmまで行ってから様子を見ようと思った。 しかし、28kmまで行ったところで左足の脹脛にビクビク痙攣が起こった。これはまずいと思いペースダウンして様子を見ていたが、こんどは右のハムストリングがビクビク始まった。歩こうかと思ったが、ゆっくりとしたペースで足を引きずるようにして前へ進んだ。30kmを過ぎたところで、左足の脹脛がいきなり攣ってしまった。倒れ込むと連鎖反応であちこち攣り始めるので、立ったまま杭につかまりながらストレッチをしてしのいだが、歩いているうちに今度は右足のハムストリングが攣った。立っていられなくなり、倒れ込んだが、今度は股関節あたりの筋肉が攣り始め、腹筋やら足の指やら、あちこちの筋肉が攣り始めた。3~4分ぐらい動かずに休み、何とか歩き始めたが、それでもまだあちこちの筋肉が攣り始める。その時、どこからか冷却スプレーを持っている人が現れ、足全体に吹き付けてもらったら少しは改善された。走ろうかと思ったが35kmまで来ていたので、無理をせず最後まで歩くことにした。 39kmを過ぎたぐらいで時計を見たら、4時間まで残り30分を切っていた。これではサブ4も危ういと思い、キロ9分ぐらいのペースで走り始め、何とかギリギリサブ4でゴールすることができた。 ゴール近くでは、「サブ4おめでとう」とか、たくさんの声援をもらえたが、私にしてみれば「そんなんじゃない」と叫びたい思いであった。 悲惨な結果に終わったが、なんとかこれをバネにして次の大田原でリベンジしようと決心した。 先ずは、何がいけなかったかを色々と考えてみた。 ・変なウルトラなどで好成績だったので、フルマラソンを甘くみていた。 ・ロングを走る練習はしていたが、負荷を掛けた練習は少なかった。 ・体重が4kgも増加していた。 大田原まで約20日、この課題をクリアするために、かなり自分を追い込んだ練習をした。LSDも意識して取り組み、ビルドアップ、インターバルの他、32km走なども取り込んでみた。 そして臨んだ11月23日。天気は快晴で気温も低く、一見マラソン日和に思えたが、風をみたら10時のスタート時点から風速10mの北西の風。 大田原のコースは前半が下りで後半から登りになる。この強風は、前半が下りで追い風、後半が登りで向かい風となる。ぼやいてるランナーもたくさんいた。しかし、これだけは逃げようがない。 今回は、下りだろうが追い風だろうが、絶対に最初は頑張らず、キロ5分を維持することにしてスタートした。体はやはり重く感じるが、追い風がそれをカバーしてくれる。時々時計を見てオーバーペースになっていないことを確認しながら走っていたが、最初のスペシャルドリンクを置いた14kmぐらいのところで、自分の容器を見つけるのに手間取っている間に、早くも3時間半のペーサー付きの集団に追いつかれてしまった。今までキロ5分で走っていたが、ペーサーがどのくらいの早さで走っているのかと思い、しばらく付いてみたが、4分50秒ぐらいのペースであることが分かった。また、ペーサーは色々と解説をしてくれて、スタート時のロスタイム40秒を先ずは解消するようなペースで走っていると言っていた。確かに、公式タイムはグロスなので、私もロスタイムを解消する必要に気付き、しばらくはペーサーに付いては行くことにした。4分50秒でもまったく苦しくなく、練習の成果を感じることができた。 23kmを過ぎると方向が逆転し、強風が向かい風となり、しかも登りになる。ペーサーの集団にいるメリットは風を避けることができるので、しっかり付いて行きたいと思ったが、25kmぐらいで付いて行けなくなった。 集中力が切れることは無かったが、次第にペーサーが見えなくなってしまい、心が折れそうになった。しかし、前半の途中からキロ4分50秒で走っていたときの貯金がまだあったので、サブ3.5は諦めるしかないが、何とか集中力を維持して次のレースにつながるタイムでゴールしようと思った。 35kmぐらいになると沿道には応援の人も増え、声援を送ってくれるので私もハイタッチなどをして気持ちを高ぶらせようとした。これが功を奏したのかテンションも上がり、ペースを上げることができた。途中で、「3.5切れるぞ」という声がかかって時計を見ると、なんと微妙なタイムであった。でもチャンスはまだあると思い、息が荒けるぐらいまでペースを上げたが、強風が思いっきり遮る形となった。インターバル練習の苦しい状況でゴールがある競技場に入った。しかし、そこで待ち受けていたのは今までにない強風であった。300mぐらいトラックを走るが、その区間激しい強風の向かい風が吹いていた。時計は見る余裕もなくゴールに入いり、表示されているタイムをみたら、なんと3時間16秒。ネットタイムはサブ3.5を達成しているが、非常に悔やまれるタイムである。 しかし、足も攣ることなく、練習は裏切らないということが分かったので、大きな自信につながるレースとなった。かつて東洋大学の「1秒けずりだせ」というのがあったが、次のレースではもっと余裕をもって走れるようにしたい。 |
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