ランニングクラブ

相模原市市民走ろう会
相模原公園、淵野辺公園で練習を行うランニングクラブです。
共通の趣味であるランニングを通じて、健康的で楽しいひと時を過ごしましょう!
 会長:津金 連絡先:御手洗 090-7812-6490 sagamiharashirc@gmail.com
  
2018/11/20

二人のおじさんと二枚の賞状(飛田)

今から7年前の2月、母親が他界し、母との最後の会話が『来週、宮ヶ瀬マラソン大会走ってから又、来るね。待っててね。』当時おばあちゃん子だった息子を連れ、津久井の実家の玄関先で明るく笑顔で私達に手を降り見送ってくれた母はその次の日の朝、北里大学病院へ向かう救急車の中で一気に死にたいと願う母の思い通り、一気に大量の血を吐き、一気に亡くなり、余命半年食道癌の辛い傷みからも一気に解放され楽になりました。母と約束したので私は宮ヶ瀬マラソンを泣きながら走りました。寝てない、食べてない、体はふわふわしている状態の中で、約束したこだわりの気持ちだけが支えとなりなんと3位入賞する結果となりました。タイムは5052秒、泣きながら走ると速い速いそして今回、1118日、ボクシング仲間2人と、第三回リニアと翔る都留ロードレース大会10㎞に参加、50歳の部でギリギリ6位入賞する事が出来ました。都留市には電車で行きました。走った後ゆっくり地ビールを飲んでゆっくり食べてと、考えていましたが想像以上に都留市は寒く、日頃寒さ知らずノースリーブ大好き、短パン大好きの私ですが、現地は寒くビールどころではありませんでした。スタート直前にトイレを済ませたにも関わらず2㎞地点でもうトイレに行きたくなり仮設トイレが全く無いのでリタイアしようかと思っていたら、沿道応援しているおじさんが自分の家のトイレを気持ち良く貸してくれました。どこから来たの?相模原です。遠いね~、完走目指して頑張ってね~、ハイッおじさんと話しも出来、トイレも借り、その後の走りには何も心配ありませんでした。入賞に力を貸してくれた一人目のおじさん、本当にありがとう。リニアと共に都留市の激坂を駆け抜けようと、激坂スピリット賞を設けている大会に興味津々でしたが町田武相マラソン大会の坂に比べると500メートル程のなだらかな山道だったので激坂には思えずクリアしました。7㎞地点でまたまた沿道応援のおじさんに入賞のチャンスをもらいました。私に、今女子で29位だよ!おじさんは女子ランナーを一人一人数えていたようでした。それを聞いて、もしかしたら50歳の部でギリギリ入賞出来るかもと予感とひらめきで最後の3㎞を淡々と心地よく走りきりました。入賞を導いてくれた二人目のおじさんもありがとう。都留市は空気が澄みきっていて時が止まっているようなのどかな町で、いちょう並木にひっそりと隠れている小さな神社、千と千尋の神隠しの映画に出てくるような味わいある旅館も見つけ、走りながらも都留市の自然を満喫して来ました。住んでみたい町ランキングでした。母が亡くなり三年前に父親を津久井から相模原に引き取り、一緒に生活するようになった当初の私の生活は、えっ私、顔洗ってないえっ私、まつげ付けてないえっ私、ピアノ弾いてないえっ私、走ってない・・・生活のリズムを整えられない自分自身に苛立ちと全てが追い付いていない焦りと、それを周囲に知られたくないプライド高すぎる自分をどう納めたら良いのか葛藤していたそんな時、強い走りの実力者、現在ラジオ体操指導者の小林加代子大先輩が私にこう言ってくれました。『走れる時に走ればいいのよ!私もそうだったから!』マラソンも、もう止めようかと考えていたのでその時期走れていなかった私の心に響いたエールでした。父親との生活も悩んでいた3年前を忘れる程、今は自然体で安定し、父親も元気一杯、84歳競馬予想大好き、デイサービスでは根上淳似でちょっとだけモテています。6位入賞を真っ先に知らせたくて自宅に戻り、父親にメダルと賞状を見せました。『すごいね~ずっと走り続けているからだね~50台なのに本当にすごいよ』今までに見たことない笑顔で喜んでくれました。一緒にワインで乾杯しました。心の中で叫びました。『お父さん~走ろう会で50歳は一番若いんですよ』この入賞の賞状は、私と父との生活が落ち着いた事を証す、結果の喜びでもあります。

おまけ***泣きながら走って3位なら、今回トイレ我慢して走れば3位になれたかもしれませんタイムは、一時間0230秒でした。