2021/6/5
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赤城山バーチカル完走記(鈴木) |
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♫男ごころに男が惚れて♫ エントリーしていた大会がほとんど中止になってしまいましたが、友人が企画した赤城山バーチカルというイベントに参加しました。 赤城山というのは、黒檜山、駒ケ岳、地蔵岳、長七郎山などの山々の総称で、百名山の一つで、今回は、標高1828mの黒檜山(くろびさん)がゴールに設定されています。 深夜1時に標高102mの前橋駅をスタートして、永遠に登り続けることになります。13kmぐらいまでは比較的ゆるやかな登り坂の県道4号線を進み、ここから舗装路の林道に入りますが勾配がきつくなってきます。眠気が時々襲ってきますが深夜ということもあり、一般の人と会うことはなくコロナ対策としては完璧な状態です。そして7kmぐらい進んだところから標高1571m荒山の登山道に入りますが、このころになると空が白みかかってきて眠気は遠ざかっていきました。残念ながら、赤城山の名月は見ることができませんでした。 登山道の最初はかなり勾配がきつく感じました。クマが頻繁に出没するという場所なのでのんびりとはしていられず、この区間は早く通過しようとスピードをアップ。 途中、登山道の十字路があり、大沼というところに温泉宿があるという情報があったので、その分岐に書かれていた赤城温泉の方向に迷わず進みました。 コースマップは配布されており、あまり迷うこともないだろうと思い、詳しくは見ていませんでした。 しぱらく進むとどんどん下って行くので気にはなりましたが、「温泉」を信じてひたすら進みました。しかし、足元を見るとシューズの後ではなく、猪の足跡が沢山あることに気づき、立ち止まってコースマップ見直したら、なんと激しくロストしていることに気づきました。 力が一気に抜けてしまい、このまま赤城温泉に行ってDNF宣言することも頭をよぎりましたが、気を取り直して来た道を戻ることにしました。 しかし、分岐点までは登りがきつく往復約5kmの損失で、分岐点に戻った時は恐らくかなり後方の順位になっていたのではないかと思います。 舗装路に出てからしばらく登ると小沼という綺麗な小さな湖があり、そこから再び大沼までトレイルになります。美しい大沼を横目で眺めながらいくと、黒檜山の登山道入口が見えてきます。この地点が標高1340mなので、残り約500mを登ることになります。500mの山を考えると気持ちも楽になります。しかし・・・ 今度は地図を見直して間違いないことを確認しましたが、通常このくらいの山であれば、道はつづら折りかトラバースになっているはずですが、ほとんど直線です。いやな予感はしましたが入口まで来たらその予感は当たりました。目の前は壁のようになっていました。しかも岩です。入口だけかと思い、手も使いながらよじ登り始め、きっと普通の登山道のようなところもあるかと期待していましたが、結局、山頂の直前まで岩の急こう配が続いていました。富士山のように岩に印がなく、何度も登れない岩の前に行ってしまい、戻ることもありました。途中で降りてくるハイカーに愚痴っぽく話をしてみたら、岩の部分は左、左と進むとほぼ道になっているとのことでした。さらに、岩に登山ストックの跡が沢山ついているところを進めば確実だということも教えてもらいました。確かに実際に注意して見ると岩には跡が沢山残っていました。 これを聞いてから順調に登ることができ、午前9時過ぎに山頂に到着しました。水平距離32.5kmですが8時間もかかってしまいました。いや、ロストの分があるので37.5kmになりますね。 しかし、山頂から少しだけ北にいくと、Googleマップにも記されている「黒檜山絶景スポット」があり、ほぼ360°の絶景を眺めることができ、今までの疲れも吹っ飛んでしまいました。 下山は、大ダルミから駒ケ岳を経て大沼に降り、そこから前橋駅までランニングという計画でしたが、大沼に降りたらかなり気温が上昇していたのでバスで帰ることにしました。 コロナ禍ではありますが、企画された方は、途中2箇所でエイドステーションを出していただき、厳しいコースでしたが百名山の登山を楽しむことができました。 |
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